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Section 01 空気ってなに?

空気について

普段、私たちは『空気』を意識することはあまりありません。しかし、『空気』がなければ人間をはじめとする全ての動物は死んでしまいます。『空気』は、天体の表面を覆うように取り巻いている大気の地表に近い部分を指す、無色透明な混合気体のことを言います。地上約8km~約17kmまでの対流圏と、オゾン層の存在する成層圏(対流圏の外側、地上50km程度まで)の部分を構成する気体を『空気』と呼んでいます。この『空気』を、我々人間は1日20kg程摂取していると言われています。成人男性の1日の水摂取量が2.5L(=2.5kg)程度とされていますから、水の8倍程の空気を体内に取り入れていることになります。

空気について イメージ

空気の組成

『空気』は、前述の対流圏、成層圏の中では上空に行くほど密度や圧力は下がります(いわゆる空気が薄くなる状態です)が、成分はほとんど変わらないことが分かっています。体積%では窒素約78.1%、酸素約20.9%、アルゴン0.9%、二酸化炭素0.03%の他、ネオン、ヘリウムなどを微量含んでいます。

空気の組成 イメージ

空気の役割

成層圏のオゾン層と共に、地表とそこに生存する人や動植物を保護しています。太陽の熱や光を吸収したり、いん石やチリなど宇宙からの落下物の影響を緩和したり、地球上の生物の生存に大きな役割を果たしています。空気のない月では、日の当たるところは100℃を超え、逆に日の当たらないところは−200℃にもなります。つまりその温度差は300℃以上。一方、地球上ではもっとも温度差のある砂漠でもせいぜい40℃です。これは空気が寒暖の差を少なくしてくれていることが原因です。

空気の役割 イメージ

Section 02 空気の汚染

汚染の原因

空気には様々な物質が含まれています。組成の項でお話したとおり、窒素と酸素がその大半を占めていますが、チリや埃、臭気の素となる物質のほか、花粉や人体に有害な物質が含まれています。これらのものが空気を汚し、ひいては不快感、病気などを引き起こす原因となっています。私たちは、空気を吸って生きています。人間に限らず、全ての動物が同じように空気を吸っています。呼吸により動物は体内に酸素を取り入れ、二酸化炭素を吐き出しています。二酸化炭素は植物の光合成によって酸素に還元されることでバランスを取っていますが、近年、このバランスが崩れてきています。この他にも車の排気ガス、工場の排煙などはもちろんのこと、ダニの死骸や糞、カビや細菌類の繁殖、喫煙、建材に使用される化学薬品の揮発などにより空気は汚染されていきます。

起きている問題

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    PM2.5(微小粒子状物質)

    大気中を漂う粒径2.5ミクロン以下の小さな粒子のことです。呼吸器の深部に入りこむことから、ぜんそくなど呼吸器系の疾患のほかに、肺がんリスクの増加や循環器系への影響が懸念されています。

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    黄砂現象

    東アジアの砂漠域などから、強風によって舞い上がった黄砂粒子が運ばれ、浮遊しつつ降下する現象を指します。近年では、大気汚染によるガス状化学物質が付着した汚染黄砂による健康影響が心配されています。

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    花粉症

    花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応です。日本人の5~6人に1人の割合で患っており、大気汚染の進行とともに花粉症のリスクを高めていることが指摘され、今後も患者数が増えることが心配されます。

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    地球温暖化

    二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスの大気中に占める割合が増え、長期的にみて地球表面の温度が上昇することです。それにより、異常気象や生態系の変化が各地で報告されるようになっています。

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    酸性雨

    排気ガスに含まれる硫黄酸化物などが、大気中の水や酸素と反応することで酸が発生し、雨が通常よりも強い酸性になる現象をいいます。これにより、森林が枯れるなど様々な問題が起きています。

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    オゾン層の破壊

    エアコンなどに冷媒として使われていたフロンが破壊原因物質とされ、オゾン層が破壊されることで、紫外線を遮断する機能が失われ、皮膚ガンや失明、エイズなどのウィルス性の病気にかかりやすくなります。

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    光化学スモッグ

    大気中の炭化水素類と窒素酸化物が紫外線の影響で光化学反応を起こし、光化学オキシダントと言う有害物質を生成し、地表付近の濃度が高くなることで起きる大気汚染です。目やのどの痛みなどの症状が起こります。

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    室内空気汚染

    近年の建造物は概して気密性の高いものが多くなっています。そのため建材に使用される化学物質が揮発しても室内に残留してしまうため、化学物質過敏症、いわゆるシックハウス症候群と呼ばれる被害が出てきています。

Section 03 空気の清浄

空調(空気調和)と空気清浄(集じん)

空気をきれいにすることにもいろいろあります。例えば、家の中に外気を取り入れるとき、埃や砂などがたくさん含まれた空気をそのまま取り入れるわけにはいきません。そこで取り入れのときにエアフィルターと呼ばれるもので空気をろ過し、埃や砂などを取り除いたきれいな状態にして家の中に送り込むのです。反対に、工場内などで出た排気ガスは、そのまま外部に放出すると、大気汚染の原因となります。このようなところには集じん機を取り付け、排気ガス内の有害物質を除去してから排気します。前者のように特定の空間を清潔に保つための空気清浄を『空調(空気調和)』、後者の特定の空間から出た汚染空気が大気中に広がるのを防ぐための空気清浄を『集じん』と呼んでいます。

空調(空気調和)

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空気の状態を快適に保ったり、必要とされる質の空気を作り出したりすることを言います。温度・湿度が適正か、空気中に有害物質や多量の粉じんが含まれていないかなどを総合的に管理・調節するのが役割です。

空気清浄(集じん)

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ある特定の場所から発生する粉じんとその他有害物質を集め、空気中への飛散を防止することを言います。身近な生活環境保護だけでなく、広く地球環境保護まで幅広い観点で捉えられています。

エアフィルター イメージ

エアフィルターとは?

エアフィルターは、空気をろ過するために使用されます。ビル、デパート、地下鉄、工場、電力・化学プラントなど、様々なところで使われています。身近なところでは、家庭用のエアコンや空気清浄機、自動車などにも入っています。エアフィルターは通常のチリや埃はもちろんのこと、人体に有害な化学物質や細菌類を除去したり、臭いの成分を除去したりする特殊なタイプのものもあります。形状やろ過方式も箱型/円筒形/ロール状/パッド状、空気透過/化学吸着/電気吸着/遠心分離など、目的や用途によって様々なタイプがあります。

進和テックができること

進和テックは『環境』をテーマに取り組んでいる会社です。『環境』と一口に言っても『地球環境』、『生活環境』、『環境破壊』など、対象が人や動物であったり、水や森林などの自然であったり。対象によって取り組みの仕方は大きく変わってきますが、進和テックの業務の中で大きな柱となっている『空気清浄』の分野は、身近な生活空間から地球規模の環境問題まで広範な分野に関わりを持っています。お客様の悩みは世の中の小さな悲鳴。そんな意識で社員一同、『環境との豊かな共存』というスローガンのもと一丸となって環境問題に取り組んでいきたいと考えています。